私はこうして統一教会(現 家庭連合)へ【4】のつづきです。
3年生は無事乗り越えた。
さて、4年生。
3年の時と同様、試験前は情報収集に走り回り、猛烈に暗記した。
決して手を抜いたわけではなかった。
しかし、悲劇が訪れる。
うろ覚えだが、確か『交通論』という科目だったと思う。
その『交通論』において、前年までとは全く異なる問題が前期試験で出てしまったのである。
ああ、悲しいかな、私が必死で丸暗記した論文は役立たずとなってしまった。
呆然とした、瞬間だった。
真っ青になった。
留年確定?
ウソ!
この現実を信じたくなかった。
教室を出た後、フラフラと歩きながら、いろいろ考えた。
なんとか後期試験で挽回できないか。
『交通論』の教授が後期試験で温情を見せてくれないだろうか?
しかし、全く期待はできなかった。
厳しいことで有名な教授だったのである。
なぜそんな科目を選んでしまったのか。
明らかな私の選択ミスだった。
どうすることもできないまま、月日は流れた。
あーあ、留年かあ、どうしようかなあ。
将来設計を変えないといけないなあと、うっすら思った。
私が立てた計画は、こうだった。
『大学卒業後、1年間働いて学資と生活費を稼ぐ。
そして、その資金で東京の印刷専門学校に入学する。
卒業後、印刷会社に入社し、現場で働く。』
しかし、留年してしまっては、これを親に言うことはできない。
「何を考えとるか!留年しておきながら!」
と一蹴されてしまうのは確実だ。
5年で卒業となると、そのまま就職するしかあるまい。
仕方がないことだった。
しかし、驚くなかれ、神様は私を見捨ててはいなかったのである。
ある日、その奇跡は起きた・・・・。
つづく。
