その日の晩御飯のおかずは天ぷらだった。
もちろん、イモとかレンコンとか安上がりの天ぷらである。
間違っても、エビなどが出ることは無い。
それはともかく、突然妻が私に質問をした。
「今日の昼は何食べた~?」
「んっ?」
しばし考え、
「忘れた。。。」
「今日の昼食べたばかりやろもん、なんで忘れるとよ~」
これ、我が家では、よくある会話である。
私はグルメとか全く無関心なためか、それとも早々とボケてきたのか、お昼に何を食べたのか思い出せないことが多い。
いつもはそこで終わるのだが、今日は違った。
苦しいのである。
なぜか、思い出せなくて苦しかった。
だから、必死で思い出そうとした。
5分後・・・・・・・・・・。
私は妻に言った。
「もう!思い出させんでよー!」
何を食べたのか思い出したのだった。
それなのに、このセリフである。
晩御飯は天ぷらだったことは冒頭に書いた。
そして、昼に食べたのは・・・・、
かき揚げだった。
同じ揚げ物じゃん。
とたんに、油っこいのが気になりだした私だった。
それでもアホな私である。
5分後には忘れた(笑)。
気にならなくなった。
ところが、そのまた5分後、妻は言ったのだった。
「昼に何食べたか忘れなさ~~い♪」
くぁっ!!また、思い出したやんか~。
とどめの一発とはこのことである。
せっかくの天ぷらだったが、もうおいしく感じることはなかったのである。