その日の夕食はカレーだった。
だから、ぐつぐつと野菜と肉を煮込んでいた妻だったが、途中で、
「風呂入る~♪」
続いて、
「風呂場からピンポーンって鳴らすけん、そしたら、(鍋の)火を止めとって~」
と言う。
もちろん、私は、
「いいよ」
と二つ返事。
その10分後、
ピンポーン♪ピンポーン♪
「ほいきた、ほいきた」
と私は素直に火を止めた。
それなのに・・・・・・・・。
ピンポーン♪ピンポーン♪
ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪
ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪
ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪
何回鳴らせば気が済みやがる!!
結局、2階の風呂場に行く羽目になった私であった(当時、住んでいた賃貸は2階にお風呂があったのです)。
ガバッとおもむろに風呂場のドアを開けるや否や、
「止めたって!」
そこにはもちろん妻がいる。
笑っている妻がいる。
ゲラゲラ笑っている妻がいる。
「だって、呼び出しのボタン押しても、下で鳴っとるかどうか分からんちゃもん」
なるほどねー、つまり、完全な企画ミスだったということかい~。