これは、一戸建てに住んでいたときの話。
ある日曜日。
その日は、休日出勤だった。
私一人だったから、の~んびりと働いていると、妻から電話がかかってくるじゃない。
普段なら、仕事中は電話に出れないところだが、いや、電話がかかってきたことさえ気付かないのだが(笑)、ひとりっきりだからね、静かなもの。
だから、気付いて、出た。
「な~に~?」
すると、驚くことを言う。
「家の鍵、貸して」
だって。
当然の如く、私は質問した。
「はあっ!?、自分の鍵はどうしたと?」
妻の答えは意表をつくものだった。
「車の中に忘れてきたと~」
説明しよう。
その日は車検だった。
そして、妻はいつも、出かけたとき、家の鍵はバッグとかに入れずに、車の中に置いとく癖がある。
つまり、私が急遽仕事になったため、妻がディーラーに車を持ち込むことになったのだが、その際、家の鍵をマイカーの中に置いたまま、代車で家に帰っちゃったというわけ。
玄関まで来て、いざ家に入ろうとして、呆然としたそうな。
電話の5分後、会社までやってきた妻に鍵を渡したが、そのとき、こんなセリフも吐いていた。
「こんなときに限って、どこも窓が開いとらんやったとよ!」
おいおい、いつもはどこかの窓が開いているんかい?
