バザーが開催されるときがあった。
ということで、余剰品を出さなければいけないのだが、
お歳暮・お中元の習慣が無い我が家。
結婚式にも縁が無い我が家。
困るのである。
何も無いのである。
中古ではダメみたいだし。
だからといって、何もありません、というのも恥ずかしいし、かといってわざわざ購入して出すわけにも行かない。
だから、ひたすら探す。
その日もそうだった。
「ねえ、何か無い~?」
と妻が聞く。
私が夕食を食べていたときだった。
食べながら記憶をまさぐった。
すると、ぴ~んときたねえ。
「そうそう、舌ブラシがあったやろ、誰も使ってないけん、あれ出したら」
以前、もらった舌ブラシがあったのである。
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新品価格 |

もらったはいいが、やはり面倒くさくて使わない。
新聞で、『舌の汚れが口臭の原因』という記事を見ていたけど、歯みがきだけで精一杯。
ということで提案したのだが、あきれたことに妻はこう言った。
「持ってきて!」
私は食事中なのにである。
「嫌だ、自分で取りにいったらいいやろ」
と言っても、
「私は忙しいとよ、あれもこれもせんといかんっちゃけん」
と切り返される。
結局、折れて、取りに行った。
ついでに、新品のタオルも数枚あったので、持って行くことにした。
「ほらよ、タオルも一応持ってきた」
「ありがと」
そして、その10分後、妻は公民館まで出かけていった。
余剰品を出しに。
やれやれ静かになったと、横を見ると、
舌ブラシも、 タオルも あるではないか!
公民館から帰ってきた妻に問いただすと、
「ごめ~ん、舌ブラシは口臭が気になるけん、使ってみたくなったとよ。タオルも家で使いたいけん、持っていかんかった~♪」
と、ニコニコしながら言いやがった。
こういう妻である。
人に頼んでおきながら、あっさり反故にする。
もう、いくら言われても、引き受けんぞ~。