ある朝のことである。
私は、トイレに行きたくなって目が覚めた。
小用である。
そして、近くには妻がいた。
まあ、このときは、さすがの妻も何もしない。
朝のあいさつを交わすくらいだ。
問題はこの後。
ヒゲを剃ったりしていると、もよおしてきた。
今度は大きい方である。
私は再び、トイレへ入りドアを閉めようとした。
そのときである。
「何してんのよ!!」
ときた。
妻の登場である。
「さっき、トイレには入ったやん」
「今度は、大きい方ったい!!」
「そんなの知らん」
と、トイレのドアをしっかと掴み、閉めさせようとせぬ。
平日の慌ただしい朝にである。
まったく、なんという奴。
その1分後、
「アハハハハ」
と高笑いを残しながら、やっと、ドアから手を離しやがった。
まったくもう!
