妻と私は寝ていた。
土曜の朝のことである。
休日だから、ゆっくりと寝ていた。
で、まず、私。
トイレに行きたくなり、立ち上がる。
ガチャっと鍵をかけて用を足し、布団に戻ったのだが、妻が言う。
「なに鍵をかけているとよ、誰も来んったい!!」
私らの寝室とトイレの距離はわずか2メートルあまり。
トイレの音がよく聞こえるのである。
何はともあれ、こんなことで文句を言われる筋合いは無い。
家であろうと、トイレに入るとき鍵をかけるのは、私にとっては常識。
「習慣で無意識に鍵をかけるったい、いいやんか!」
と言い返した。
そして、今度は妻がトイレに向かった。
ところが、
「キャー、ごめんなさい!」
妻の大きな声が聞こえた。
なぜか?
それは、いつの間にか、トイレに息子が入っていたんだね。
鍵をかけずに。
トイレのドアを開けたら、息子が座っていたのでびっくらこいたというわけ。
息子は妻のトイレ方針を忠実に守っていたわけなんだけどね。
布団に戻った妻はくやしがったねえ。
笑いながら、私に絡む絡む。
自分の主張が、絶妙のタイミングでくつがえされたんだからね。
ということで、
『トイレに入るときはどこであろうと鍵をかけましょう』。
本日の教訓でした。
