これは、娘がまだ生まれてない頃の話です。
私はダメ親父だから、お菓子やケーキを買って帰るなんてことはめったに無い。
まあ、いつも財布の中がさみしいというのも理由の一つではあるが・・・。
そんなある日、会社で飲むスティックコーヒーが無くなったので、会社帰りにドラッグストアに寄った私だった。
コーヒーを選び、ふら~と歩いていると、目に留まったのが、89円のピーナッツチョコレート。
これは安いと、チョコ好きの私は迷うことなく手に取った。
こそーっと、自分ひとりで食べるために(笑)。
さて、家に帰ると、息子がお出迎え。
「何買ったと~?」
と聞いてくる。
ドラッグストアに寄って帰ることは伝えていたからね。
「ん~、スティックコーヒーよ」
と、袋を見せたよ。
ちょっと動揺しながら。
もちろん、チョコが見えないようにね。
すると、息子が言うではないか。
「お父さんも、たまにはチョコレートを買ってきてよ」
それを聞いた私は、あまりのタイムリーさに笑い出した。
「実は、買ってきとるとよ」
素直に白状しちゃった。
一方、妻は、
「だめじゃん、おとうさん、黙っとかんとー」
どういう母親だ。
何はともあれ、その2時間後、一人3個ずつ平らげ、あっという間にこの世から消えたマイピーナッツチョコレートでした。