『頭文字D』の藤原拓海は、コップにたっぷり入れた水をこぼさずに、車を運転することができた。
妻の場合は違う。
それは・・・・・・、
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事の始まりはこの私。
レンタルビデオ2本を返却するために、車に乗ろうとしたのだった。
その当時(2004年11月)、息子はまだ小さかった。
だから、チャイルドシートに乗せなければならない。
そのために、ビデオテープを一旦車のルーフ(屋根)に置いたわけだ。
ところが、このことを次の瞬間、うかつにも私は忘れてしまったんだなあ。
ああ悲しいかな。
我が家のマイカーは、レンタルビデオ2本をルーフに乗せたまま、出発してしまったのであった。
運転手は妻。
私はペーパードライバーだったので、まだその時は運転を控えていたのである。
2~3キロも走っただろうか、私は突然思い出した。
ビデオテープの存在を。
思わず汗が噴き出る。
「ゴメンちょっと車を止めて!!」
「どうしたと?」
「レンタルビデオのテープを車の上に置いたままやった!」
「エーーーーーーッ!」
「ヤバーーーーッ、弁償か?2本でいくらになるやろ?」
車が止まるや否や、降りてルーフを見た。
無い。
そりゃ、あるはずがない。
3キロ近く走っているのだから。
カーブはあるし、信号でも止まった。
ところが・・・・・・、
車の後ろに回ってみると・・・・・・、
な、な、な、なんと、リアワイパーの上にビデオテープがちょこんと2本揃ってあるではないか(車は初代のマツダデミオ)。
ちょうど、ワイパーの上に雪が積もっているように、ビデオテープがリアウインドウに貼り付いていた。
「あったーーーーー!」と言う私の声を聞き、妻も車を降りてその光景を見るなり、
「アハハハハハーー」と笑い出した。
「後ろの車の人はビックリしたろうね、バハハハハハハ」
急発進、急加速、急ハンドル、急ブレーキをしなかった妻の丁寧な運転が、この結果につながったのだろうけれど、ほとんど奇跡に近い出来事であった。
皆さんも、うっかり忘れには気を付けましょう。