妻は、最近レンタルDVDを借りてきてよく見る。
その日もそうだった。
タイトルは忘れたが、結構ヒットした洋画だった。
家事を終え、見始めた妻だったが、何か様子がおかしい。
そして、私に言った。
「このDVD、手抜きよ」
何のことかとよく聞くと、字幕が少ないと言うのだ。
なるほど、見てみると、ずっと会話が続いているのに、字幕がときどきしか出ない。
「これじゃあ、何話してるのか、全然分からない、お店に文句言いに行こうかなあ」
などと、妻は言う。
そんな変なDVDがあるだろうか、と思った私、テレビのリモコンを手に取った。
ハタと、気付いたのである。
触ったのは、画面サイズのボタン。
ポン、ポンと押してみると、出てきた、出てきた。
字幕が。
通常、普通のDVDだと『フルサイズ』で見れるんだけど、このDVDは『字幕イン』にしないといけなかったんだね。
つまり、妻は字幕1行のときは全く見えず、2行になっていたときの上の行だけ見れていたわけだ。
妻は大笑いしていたけどね。
しかし、そのとき私がいてよかったねえ。
もし、いなかったら、行動が早い妻だ。
レンタル店に、クレームをつけに行ったかもしれない。
「あのー、しっかり、字幕は入っていますが・・・」と言われるところだったよ(笑)。